サッカー蟻地獄

ガチだったこともあるサンフレッチェ広島サポーター&割とガチな飯田里穂さんファン&割と長い距離を走る自転車の話、などをしています

投稿系サービスの利用規約

テレ朝の「みんながカメラマン」の利用規約の件、結局利用規約の修正に入っているようですね。


会社の法務担当の広島サポと軽く読んでみましたが感想としては

■法務的観点
リスクを全部転嫁していて超ディフェンシブで正しい

■ユーザー的観点
ユーザーから著作物の権利だけ吸い取っている感じで批判は出るだろう
ここまでリスク負わせるなら対価がないとねぇ。。。
メリットないから使えないよね

という感じで、要はユーザー視点を規約に盛り込めなかったが故に発生してしまった炎上っぽい。
このプロジェクトを主導した人が法務的観点だけを法務部に投げて、これならOKならOKでしょ、位の感じで盛り込んでしまった感じがします。分業が進む専門的な分野についても、しっかりポリシーとユーザー視点を持って進めないとあかんよ、という良い事例ではないかと。

事業/プロジェクトリーダーになる人は心に留めたいですねこういうのは。

NHKの同様のサービス規約

一方で、同じようなサービスをNHKでも始めています。NHKスクープboxというサービス。
こちらの利用規約を読んでみると、著作権などについては大きく2箇所に記載があります。

第2条(NHKスクープBOX)  ※抜粋
2.投稿された動画や静止画は、投稿者ご本人が自ら撮影したものであることとします。
3.投稿を受け付けた動画や静止画は、テレビ放送番組(NHKオンデマンドによる配信を含みます。以下同じ)やNHKのインターネットサイトで、放送または公開されることがあります。投稿者は、このような利用に供されることを理解しており、投稿者がこのような利用に関して正当な権利を有していない場合、責任を問われる可能性があることを理解しています。

第5条(著作権
投稿していただいた動画・静止画の著作権等の取り扱いは次のとおりとします。
(1) 著作権は、撮影者に帰属します。ただし、NHKは、本利用規約に同意のうえ投稿していただいた動画・静止画については、次に定める目的のために、期間の制限なく、無償で利用すること、また、動画・静止画およびそれを用いた番組等を保存することができます。
NHKの放送番組とNHKのインターネットサイトのための利用
NHKの広報活動や展覧会、研究・調査等のための利用(外部インターネットサイトへの掲載を含む)
③国内・海外のコンクール等への出品
NHKの判断による国内・海外での公共的な事業への提供
⑤国内・海外の放送局、CATVでの放送
⑥国内・海外でのイベント等での利用
NHKの放送関連の書籍、雑誌、DVDなど他媒体(ばいたい)への提供
上記の他、今後開発されるあらゆる媒体での利用
(2) 投稿いただいた動画・静止画の利用にあたっては、内容の真実性を損なわない範囲で、NHKの判断により改変、切除等編集します。
(3) 放送や公開にあたり、撮影者の同意を得た上で、撮影者の氏名を表示することがあります 。


こうなっています。ユーザにもサービスの提供側にもメリットが小さいように思えますが、ここに書かれていない部分、善意や満足というところにメリットを感じ、それがリスクを越えたら投稿してね、というスタンスです。
確かに、こういうのが最近の主流である気がします。つまり、

著作権は投稿者(=撮影者)にある
・したがって、責任は投稿者にある
著作権を無償でほぼ制限なく許可する
・それでもよければ投稿してね

という考え方。おそらく、テレ朝もこういう形に落ち着くのではないでしょうか。